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前回の日記で書いていた曲はその後も順調に仕上がったのですが、結局ボツる事になりました・・・。中途半端な状態で作業工程日記を〆る事になりましたが(笑)曲の方はまた機会があれば仕上げてmusieにでもアップしますね。

それで急遽新しい曲を用意しなくてはいけなくなりまして、書き溜めてある中からアイディアが比較的纏まっているevolutionという曲に手をつけることになりました。今回は曲のコンセプトを中心に書いていきたいと思います。


evolutionという単語は「旋回して踊る」「発展・進化」という意味があり、来年に向けてまた新たな気持ちで挑む思いが込めてあります。今年は何もかも大変なだけで自分の望む結果が出せずに居ましたから、来年にその希望を託したいという気持ちの表れだと思います。

このところのシーンの動向をみていますと2000年頃に流行ったダッチやユーフォリックテイストのトランス、爽やかで心地がよく、綺麗で切なくて壮大なイメージのものはそろそろいけるんじゃないかと感じていましたので、それを今やるならこういうスタイルで、というものを提示したくなりました。
僕の中で「トランス」という単語は『暗闇の中で見つける恍惚感と一筋の光、未来が見える音』というイメージがありますし、それら根本を自分に問いかける意味ではevolutionは比較的楽しく作れるかなと思って始めてみました。この路線だとまだまだアイディアも沸きますし書き溜めている曲以外でも何曲でも書けそうですからこれからも暫く続けていこうかなと思っています。


今回も一番辛かった点は音作りと音構成でした。現在流行りのパターンだとどうしてもグネグネ・キラキラした音が中心で、こういったユーフォリックな曲とは傾向があまりに違いますからこの相違点を活かさず殺さず中間点を模索するところから始まります。
最初はmidが太くて爽やかなノコギリ波を中心に構築して行き、そこから中間点を探しながらスクエア波を中心にギラギラした面を調整していく方向で整えていきます。
一番顕著に以前と現在の音の差が表れるのはやはりブレイクの箇所でしょう。静かなところからドカーンとサビのフレーズを聴かせて手を上げたくなる、曲に「入っていく」ところです。
そこでよく使われるパターンはアップやダウンの単純なアルペジオをシンコペーションを効かながら弾いてタマ数を多く五月蠅くする手法ですが、この曲のベーシックなフレーズはそのそれとは似ても似つかないものになります。ここに統合性を持たせるなら和音感を出すためにもドサクサに紛れてそういったアルペジオフレーズを裏側に入れて呼吸感の空白を埋めていくしかないと思いました。

次に「evolution」と声ネタは入れたかったのですが、適当な音ネタが見つからなかったため自分で録音する事にしました。5フレーズほど録音しておいて一番イメージに近いものを採用し、これを加工していきます。
加工方法はあまりに長ったらしくなりますので割愛しますが(笑)フォルマントやピッチを中心に調整しながら成人女性的な声を捻出してみました。もうすこしブレスの効いた声を使いたかったのですが、弄くっている過程でこれら要素が消えていく事も予想し、大袈裟目に録音したのですが思った以上に消えていってしまい、裏で鳴っている変調させた声のディレイと深めのリバーブで誤魔化してみました。


次回は具体的に作業工程のお話をしたいと思います。

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少し時間が出来たので新曲に手を付け始めました。今日は少し普段の作業工程なんかもお見せしながら書いていこうと思います。


曲の流れはもう頭にあったので、先ずは音の仕込から。

頭で鳴っていたものは、切り刻んだリズミカルなラップサンプルから始まっていたので、それが出来るように適当な素材が無いか探るところから始める。毎度のことだけど、大量のサンプルから使えそうなものを拾い出すのにいい加減疲れてきて(笑)「もうこれでいいや・・・」という元ネタになりそうなものを幾つか選ぶ。

一旦ACIDに貼り付け、マッピングを使って丁寧にテンポ修正。「頑張ったけどこれが限界でした」というクラブミュージックの声ネタっぽさを演出するためにワザとピッチも触り、微妙に早回しな感じの高いトーンに。

今回キーは痛快なCと決めていたので、声ネタを合わせたところ近いところでAしか拾えそうに無かったんでA付近でチューニングしていくと、元のピッチのせいで切り刻んだ際にネタの破片の音階がハーモニックマイナーにしかならずにあまり痛快さが出ない・・・。
( T-T)
まあそこは開き直って、このネタでシブい部分を担当してもらって、残ったパーツをアホっぽくしておけばバランスが取れるかなと思って次に。
ある程度出来たら早速Logicに持って行き、pHatmatikを使って切り刻みなおす。一旦midi情報を吐いてからもう少しリズミカルに並び替えて、EFX処理を施し、その後の扱いが面倒なのでベーシックパターンを書き出してしまう。これをWINに戻してCubaseに貼り直し、ディレイのフィードバック処理で「sssllllaaaapppp」みたいな高速途切れ感を出し、書き出してLogicに戻す。曲では処理前と処理後の2本を抜き差しと並び替えをしたものを使います。


次にこのリズムボイスの裏に鳴らすドラムンベースっぽいパーカッションドラムの音ネタ作成。手近にあったネタでライブラリ作りから・・・。高めのトーンで統一して、バックにキックなんかを鳴らしてもローでぶつからないようにする。SE的な不可思議ピコピコループと合わせて使いたかったので、これもライブラリ作りを。

普段は事前に音の仕込をしているものでその場その場で作ることはあんまりないんだけど、唐突に想定外なものが出てくると用意しないといけないので(ここではトランスを作るつもりが急にDrmnなネタの必要性)、作成作業自体も面倒だけど、それ以上にそういう事務的な作業をすることで曲を作るテンションが下がらないようにする方が大変だったりシマス。

ネタが出来たらサクっとBatteryに配置、声ネタのリズムに合わせてドラムパート作り。こういう実務はあっという間なのに別のところの方が圧倒的に時間を食います、、、流石電子ミュージック。
ドラムが出来たらベーシックを流しながら今度は声ネタの方を弄っていきます。先に用意した2種の声を切り刻んで抜き差し。変更された部分に合うように今度は逆にドラムにも手を入れてリレー方式。良い感じになってきたところでドラムだけまた書き出しておきます。


今回は少しハード系な音を使おうと思っていたんで、曲本体の音ネタの仕込から始めます。
先ずは印象的な音から着手するんですが、今回はハード系ということで先ずはキックとベースですね。
キックはコンプの効いた団子系にしてBsで下を鳴らすか、レンジの広い歪んだキックにしてBsは立ってくるようにスクエア主体の音にするか悩んだ結果、後者にすることに。
イントロ用のベースは事前に仕込んであったライブラリのものでいけそうなのでそのまま、曲本体で摩り替わる方を5度成分・広がりスクエア担当のVanguard、センター・輪郭の鋸波主体担当のEXS(自前ライブラリ)で完成。キックは事前に仕込んであるライブラリのものにEQとコンプ処理、ピッチあわせをして完成。混ざり具合も意図した感じに。
打楽器も例外なく、ピッチ感が揃ってたり上手にハズしたりと微調整をしてあげると気持ちいいリズムになるんデスヨ、生と同じくエレドラでも一緒ですネ。

次は前面に出てくる303系のbs兼シーケンスがイメージにあったのでこれも音の仕込を。これにはPHOSCYONを使います。303は歪み具合とカットオフ、レゾナンス、スライド(ポルタメント)のタイミングと速さが命なんで念入りにデータ修正していく。
音に太さが足りないと思ったのでチューブに(ベリのT1952を使いました)通したんですが、ローミッドをピークにして突っ込ませるためと歪んだ際にどうせ高めの共鳴倍音が出てくるので加減を見つつハイを少し削りながらチューブに突っ込みます。
元よりPHOSCYONは本物の303より全体的にハイの出方が緩やかでエッジが出難いだめ、このように元音は少し削っておき、輪郭はreFXのCLAWの線の細さを利用してレイヤーします。


ここまで来たら思っていた感じになるか一旦全体のおおまかな構成決めをします。上記パーツで足りないリズム隊のパーカッションやSEやフィルイン用の歪んだキック、別フレーズを足していく。ここで、盛り上がらない、足りない、やっぱりここで一旦キメが入った方がいい、と思うような箇所を微調整し、これらパーツが全部使われているAメロ終わりまで構築。

 

あまり進んでないんだけど、、、ここまで来て疲れたのと余計な音の仕込みなんかで結構な時間を食ってしまい、作業終了です、お疲れ様でした・・・。
イントロ部から妙に気合が入ってるんで、この部分でみんなちゃんとノッテくれるといいけどなあ・・・。

次回はヌケ(ブレイク)~サビの前編に取り掛かりたいと思います。曲の方はもう書きあがってるので、音作り以外はいつものように流れ作業になると思います。

(つづく)

piano.jpg

 

 

 

 

先日急にピアノが弾きたくなったのでポロリンとやってみました。

musieに上げるほどの大作でもないのでここにひっそりとアップしておきますので良かったらドゾ。

たまにはクラシックもいいものデスヨ。

 

Klaviersonate Nr.8c-Moll Sonate pathetique Adagio cantabile
(ピアノソナタ第8番 「悲愴」2楽章)
http://xign.sakura.ne.jp/up/no13_hisou.mp3

 

xignです、こんにちわ。

よく考えたらまだポータルを持ってなかったのでblogなんかを始めてみようかなと思いました。宜しくお願いシマース。

書くコトはそんなにないかも知れないし、何を書いたら楽しんで貰えるか良く分からない状態なのでこれから試行錯誤していこうかなと思っていますが、一先ずは制作に関してだとか新着情報とか書ける限りの裏話とか、なんかそういった類のコトを連ねていこうかと思います。何か希望なんかがあったらオシエテクダサイ、あなたのその意見で内容も変わる可能性大です(笑)

それでは、気軽にスタート~

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音楽屋さん
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映画鑑賞 などなど
自己紹介:
作曲、プロデュースからエンジニアリングまで、曲が出来るまでの全ての工程をなんとなくそしてぼんやりとこなす人。ジャンルはポップス、ロックからダンスミュージックまでなんでもやります。最近はすっかりハウスの活動が中心になってマス。
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