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時が経つのは早いもので、もう1月も終わりに近づきました。皆さんも今年の計画は決まりましたか?
トランスに関してですが、一応金曜日にLSDとP.G.の契約の件でQUAKEさんへ伺う事になってますので、早いうちに皆さんにお届けする事が出来るかと思います、楽しみにして貰えると有難いです~('▽`)


さて、前回の続きでしたね・・・。時間が経ちすぎて作業工程で何をどうしたのか忘れつつあるのでやはり次の曲の話にします(笑)

以前作ってボツになった曲なんですが、やはりこのままお蔵入りなのは嫌なので問題箇所を修正して作り変える事にしました。一番の問題はサビなんですが、L.S.D.での教訓から「漢らしいのもアリ」ということが分かったので、元々がハードトランス路線のサウンドだったため、これを活かしてはっちゃけたセンで勝負する事にしました。
このハードトランス感と流れが崩れないように、それから音楽性を撤廃して「音をリズム楽器のように」というL.S.D.のスタイルを混ぜてみたらどんなものが出来るかやってみました。

あまり労せずして納得出来るフレーズが幾つか出来上がったのですが、こういった曲はどんどんテクノ寄りになってくるために『如何にリズム感で雰囲気が出てるか』や『抜き差しで盛り上げる』ところに大きなウェイトが掛かるため、打ち込み作業は慎重になります。
何度も大きく手前からプレイバックしては流れを感じ、「俺がDJならここでロー切ってキック抜くな」というような感覚を呼び起こし、その直感を信じます。

次に音作りですが、一定感のある同音連打のフレーズで勝負するので、和音感の調整に入ります。あまり凝った事をするとトランスにならないし、ただでさえコードチェンジが殆ど無いのでルートに音が固まりすぎると厚みに欠けるので調整具合が難しいデス。こういう曲は各種パートと音色は一心同体で、音色の倍音成分とパート分け(和音構成)を同時に考えるのが僕のパターンです。

4barのループ中最後の1小節だけベースを動かす事にし、フレーズは比較的一定だけど動いたように感じさせる方向で行く事に決めました。でもこれだとまだ少し退屈なので、前述フレーズとの兼ね合い(譲り合い)をして基本メロ+5thに設定し、新しく3度音の内声を入れることにします。この3度音はエッジのある細めの音に決め、これをベンドで動かすというテクノでよく使う手法でアソビを入れていきます。まだ盛り上がりに欠けるので、メインのフレーズのトップを入れ替えてoct上にレイヤーしたもう少し目立つ音を乗せ、シンコペーション箇所のデュレーションを調整してメインのフレーズより長めでダレた感じにします。

ここまでで大体良い感じがしたんですが、新しく足したトップのユニゾン音色と内声フレーズの音成分が似すぎてあまり目立たないため、内声を303系の歪のあるノコギリに変更し、octを下に一回ししてEQでエッジを出してレンジを広く取って差別化を図ります。これでサビの大まかな修正は終わりです。


次に問題になってくるのがリズムです。新しいサビは頭打ちの16刻みで明らかに4つで乗ってる感じなのでこれに違和感の無いように横ノリの要素を足していきます。
テクノ的な1/4リズムx4を意識してベーシックを作ってから、3拍目の裏々弱拍に一箇所シンコペーションで引っかかりを作って誤魔化そうと思いました。何か楽器を強調して置くのも良いのですが、ここは漢らしさを増すためにレゾナンスピークを作ってフィルタでリズムを作る事にします。
最初に作ったループをザックリとコンプゲート処理し、一旦外に回してMFC42(アナログフィルタ)に突っ込めるようセッティングします。3拍裏々に来たところでレゾを持ち上げてフィルタ内部で歪ませてあの独特な感じを出します。
出来上がったらそれを取り込んで更に一旦pHatmatikで切り刻みます。美味しい箇所に切れ目を入れてリリースを調整する事でシャックリを人力で作り出し、これを更に「歪ませる→不本意に強調された倍音をEQで調整→リコンプ」して整えていきます。切り刻んだパーツのアタックとコンプのアタックの見逃し箇所で譲り合いをして調整。
元のリズムとの兼ね合いをチェックし、いけそうだったのでこれでとりあえずは完成。

今度は質感合わせのリズムです。音楽的に動きが少ない曲なのでリズムで呼吸感と空白箇所を誤魔化し、更に上記で作成したループだと全体としてローファイになりすぎるので、ここはトライバル且つラテンなリズムで、ローはある程度捨てても温かみとレンジの広さがあるブライトなループを作って曲全体の雰囲気を整えていきます。
ジャンベとシェイカーはHHとの兼ね合いを、コンガは先ほど作ったループのローミッドとベースの帯域を食わないように調整し、f特的に開いた隙間にボンゴを入れていきます。微調整も済んだら今度はこれも一度オーディオに書き出して気軽に弄れるように調整。
こういうものを作っておくとミックスの際に非常に楽になります。五月蠅さの加減やレンジ調整の際に主にこういった箇所だけを弄る事で、例えあとで気が変わってもかなりイメージを変えることが出来るからです。

大体ここまで来たら全体構成も見えたので、適当に切り上げておきます。勢いだけで勝負する曲だと僕の場合は変に根を詰めたりせずに適当に切り上げてまた気が向いたときに続きをやった方がうまく行く事が多いデス。逆に音楽的な曲ほど曲全体の響きが頭にこびり付いてるうちに出来るだけ詰め込む様にしておく方が良い結果になり易いです。


というわけで仕上げ作業はまた今度。

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作曲、プロデュースからエンジニアリングまで、曲が出来るまでの全ての工程をなんとなくそしてぼんやりとこなす人。ジャンルはポップス、ロックからダンスミュージックまでなんでもやります。最近はすっかりハウスの活動が中心になってマス。
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