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ハジメサセナイ

君次第で世界はグルグル回る
気が付いたらそうなってた
君さえ居なきゃ独りでだってて飛べたんだ
でも手遅れだ もう遅いんだ


サファリの中をエクスプロアして
見つけた君はマイポッド
メイド・イン・ザ喫茶みたく尽くします
ここで動けよ鈍感力

「心の中猛暑が続きましたー」とか
覗いてもくれなきゃそんなのは関係ないし

君次第で世界はグルグル回る
気が付いたらそうなってた
君さえ居なきゃ羽ナシだって飛べるんだ
でも手遅れだ もう遅いんだ


今はハニカんでる場合じゃない
どげんかせんといかん
気持ちの偽装は出来ません
どんだけ食べても駄目でした

「心の中雪が積もりましたー」とか
覗いてもくれなきゃそんなのは関係ないし

君次第で世界はグルグル回る
気が付いたらそうなってた
君さえ居なきゃ独りでだってて飛べたんだ
でも手遅れだ もう遅いんだ


君次第で世界はグルグル回る
気が付いたらそうなってた
君さえ居なきゃ羽ナシだって飛べるんだ
でも手遅れだ もう遅いんだ

------------------------------------------------------------

ボクノブンシン

ハロー・マイ・アバター
心は繋がっているかい?
偽者曲者半身分身 大事な出来損ない

予想を裏切るズレを受け入れ
それを楽しめ
『ハローベイビー』
僕の心はちゃんと届いているかい?

どうせ真実なんてどこにもないし
君はボクノブンシン
完璧なものほど美しくはないんだから
そのままでいいよ
君はボクノブンシン


ハロー・マイ・アバター
意思は通じ合っているかい?
偽者曲者半身分身 大事な欠点

オリジナルなの?フェイクなの?って
聞かれたりしたら
『ハローベイビー』
言ってやるんだ「誰の偽者なの?」と

どうせ真実なんてどこにもないし
僕はキミノブンシン
完璧なものほど嘘っぽく見えるんだから
変わらないでいい
僕はキミノブンシン


君を僕にしたいわけじゃないよ
そう思ってくれてるならいいなと願っただけで
僕から落ちたものも君になって
まだ知らない姿を待ってるよ


どうせ真実なんてどこにもないし
君はボクノブンシン
完璧なものほど美しくはないんだから
そのままでいいよ
君はボクノブンシン

どうせ真実なんてどこにもないし
僕はキミノブンシン
完璧なものほど嘘っぽく見えるんだから
変わらないでいい
僕はキミノブンシン
君はボクノブンシン
僕はキミノブンシン
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今年初めての書き込みです、皆様明けましておめでとう御座います。
暫く慌しく過ごしてましたのでblogまで手が回りませんでした。ゴメンナサイ。
今年も変わらず宜しくお願いしますね。

さて前回予告を出したまま相当な時間放置してしまいましたが(;;;´_ゝ`)今回は音に関してでしたね。といっても何を書こうと思っていたのかすら忘れてしまいましたので、大まかな部分とその周辺の事情などについて書きたいと思います。


トランスを始めてから常に命題としてきました「出る音との戦い」ですが、この曲でようやく決着が着いた気がしました。僕の好きなサウンドやミックスをするとDJ達にとって求めてる音とは程遠く、また彼らの好みに合わせるとCDなどの鑑賞環境ではペチペチした仕上がりになってしまいます。要因としては沢山あるのですが、例えばローの処理一つをとっても、ハコでは鳴り調整用のグライコで大抵の場合持ち上がっていて、そのせいで「丁度いい」が「過剰」になってしまい、そこがハコのコンプやアンプに突っ込んでしまってブンブンいってしまったり。
リード一つとっても彼らの言う「出る音」を作ろうとすると空間EFXは可能な限り廃してドライな音にしなければいけませんでした。全体的なミックスに関しても同じ事が言えて、横の広がりを出したり、位相操作で捻出したりすると、スピーカーが複数同時に鳴る「ステレオではない空間」ではマイナスにしかならないことが殆んどです。

ここ2年ほどトランスを作ってきてそれなりに努力をしてきたのがこの「ハコでOKな音」と「CD環境やヘッドホンで聴いても良い音」とを両方併せ持った音です。クラブでちゃんと鳴ってこそのクラブミュージックですが、落ち着いて聴きたい人を切り捨てるのも嫌なものですよね。
ただこれを追求していくと沢山の矛盾が生まれます。上記説明と合わせて考えて欲しいのですが、当然ローを削ったらローは出ませんし、リバーブのかかっていない音に空間も艶も出せません。

ただ、闇雲に数を作ってきたお陰でようやく一筋の光を見出す事ができました。作業中の再生音をハコで鳴らせるならもっと簡単に行き着いたと思うんですが、勿論そういうわけにもいかないので(笑 何度も新しい曲で実験→ハコで鳴りを聴く、を繰り返して「これだけはやってはいけない」「ここだけは出しておくべき」といったような最低限なツボですね、これが沢山蓄積されてきました。
これらを一度お浚いしたいと思い、ふんだんに盛り込んでみたのがLET~のリミックスでした。返って来た反応は「全く問題無い」とのことで、それならと、もっと過剰にやってみたところようやく僕自信が一つ納得出来るレベルで「両方の良いとこ取りな音」に行き着いた気がしました。今までの引き算方式を一度整理して、ここにきてようやく空いたところに足し算で埋めていけた、というようなイメージでしょうか。

今回の曲は過剰に空間処理が施されております。これは「ここだけ出しておけば聴こえる」というキモのみを残し、残りの成分にリバーブやディレイ処理をしているためです。コンプで最終的に持ち上がる事も考慮し加減していますが、今までに無いくらい過剰にかかっています。目立たせる事と相反する部分を織り込むために「沢山かかったように聴こえる」心理的な部分を重視し、沢山の小細工を施して誤魔化しました。
ロー、要はキックやベース、リード楽器のローカット処理ですが、これも可能な限り出せるところは出して「ここだけは全体的に削る」部分をEQだけに頼らずピンポイント的にコンプで押し込んでいます。これも実際は出してはいけない部分は削ってあり、全体として太く聴こえる「気がする」部分を強調してみました。
結果として広がりも奥行きもあり、艶もありつつ相反する「クラブミュージックっぽい押し込んで詰め込まれたブリブリな音」も併せ持ったものになり、これらはヘッドホン環境でもステレオなスピーカー環境でもハコでも同等に表現出来ていると思います。DJ的な耳でも聴いて貰いましたが「リードもキックも出ている、且つ壮大」らしく、やはり外れてはいないようです。


この曲が完成したときに一つのゴール的なもの、妙な達成感が生まれました。それと同時にこの曲が評価されないようならトランスで僕に出来ることはもう無いだろうという事、そして同時に僕が期待しているほどのフィードバックはやはり得られ無いのだろうなあという焦燥感を併せ持った不思議な「やりきった」感情も。
きっと倍の出来の曲を作れたとしてもこの曲が得られるであろう評価と変わらないのだろう、みたいな事でしょうか。

 

この良く分からない達成感を迎えたところで、少し宣言したいことがあります。それはここ何年かトランスを頑張ってきましたが、そろそろその活動も終わりを迎えることです。勿論全くやらないということでは無いですが、今年はハウスに力を入れたいと思います。

トランスを始めたキッカケ。僕のように何でも屋をやっていますと色んな種類の仕事の依頼があるんですが、当時はよく「トランスっぽい曲を~」という注文が来ていました。良く分からないのでお断りしていたんですが、あまりに多いので「断るんじゃなく、この際何かの縁だと思って本格的にやってみるか」と思ったのが始まりです。
ハウスに関してもここ半年くらいの間に似たような状況が起こっていて、これもまた運命だと感じ、もう数ヶ月前から活動をシフトする準備を始めております。今回も相変わらず勉強不足ですが(笑 もっと勝手が分からなかったトランスでもなんとかなったんだ、今度もどうにかなる、という根拠のない思いだけで始めてみようと思いました。

幾つか簡単なデモを作ってみたんで関係者に配ってみたところ評判もそれなりでした。早くも幾つかのプロジェクトが動いております。t-xign名義でも出すと思いますが(名前は変えるかも知れません)、これからは基本的にソロの活動の方が多くなると思います。

今日本で「ハウス」と呼ばれているものでも種類や系統は沢山ありますが、3つか4つに絞って色んなものを作っていこうと思います。皆さんも飽きずに着いて来て貰えるよう、また、トランスを通じて僕を知って貰った人にもハウスに興味を持って貰えるような曲を書いていければと思ってます。これからも変わらず応援して頂ければ嬉しいです。

それでは、今年の抱負や目標を掲げたところで、
本年も宜しくお願い致します。

今年最後のトランスになると思います、新曲「HARDSTYLE REVOLUTION」をミュージーにアップさせて貰いました。

今回のコンセプトはハードコアやハードダンスとエピックが融合され、行き来するようなちょっと無いようなスタイルの曲を、というものでした。ではいつものように苦労話(笑)と製作工程を。


曲の方は結構前に書き溜めてあったんですが、まだアレンジとサウンド傾向の部分でイメージが固まっていなかったため保留にしてある一曲でした。
一番悩んだのは構成で、「普通にハードから入って気が付いたら分かり易いダッチトランスになってた」という部分で何をキッカケにどういう風にすればこのミスマッチングな組み合わせが自然になるのか、という事が一つ。
もう一つはサウンド傾向で、ハード系はアグレッシブでミッドが中抜けしたようなタイトなサウンド、対して日本でエピックと分類されるダッチトランスやハイエナジートランスはもっとオケ自体が太くて音がてんこ盛りという部分。僕の曲でいうと、例えばXtoCと先日の新しいリミックス版のLET~が同居する事になります。

先ず今回どうしても達成したかったのはトータルコンプで相当潰してもちゃんと空間のあるサウンド。凄く端的に言えば空間系EFXをたんまり使ってもちゃんと音が立つオケである事。そしてこの縛りが思いがけず切り口となりました。
デモではいつもの「オトナの事情」により肝心な部分が殆んどカットされていてなんの話か分かりようもないでしょうが・・・(フル版が手に入った方は是非聴いてみて下さい)、イントロから始まるドイツ系のハードダンスパートに思いっきり空間処理を施して「あの感じ」を残すにはレイヴ系(オールドスクールなタイプ)のαJuno系フーバーオケヒットしかないかなと思いました。作った音があまりにインパクトが強いため最初はキメの脅かし程度に使ってたんですが、色々調整してハードコアなフレーズとして使えるように工夫をしてみました。
ここで硬派なドイツハードダンス~ジュリテクよろしく懐かしのハードコアな雰囲気に雪崩れ込んだところで(笑)すかさず抜きさしでエピックのエッセンスを混ぜていきます。少々やりすぎたかなと思う部分もありますが、最近はAメロに当たる部分は導入部の雰囲気作りだとワリ切ってるのでメロがしっかりしてる必要性をあまり感じないため、趣旨が合ってれば大体でいいと思うようになりました。ここでは基本16ビートなのですが、頭打ちフレーズのテラーヒットが入るので、ハットや踊り狂うバッキングパートで16を、テラーヒットのフレーズに耳を持っていくと8を中心に聴けるようになっています。

さて、ここからが第2関門です。
Aパートでエピック感が勝ってしまってますからこのヌケでハードのエッセンスを一端前置きで感じておかないとバランスが取れないので思い切って2小節使って脅かしのブレイクからサイレントブレイクにしてそれっぽいボイスからの導入を。この間緊張感を煽るのと空白を少しだけ埋めるのにサイレン的な意味合いの音を混ぜてヌケの準備完了。
「HARDSTYLE!」というボイスからリズムになる音があったので流用させて貰う。このリズムはこの先想定してるサビフレーズを抜き差ししたブレイクフレーズに適さないと判断したので303系の音で少しポリリズム的にクロスオーバーしてクロスフェード処理を。
ここからテーマが混ざってくるんですが、一部を何度か聴かせては消え、というパターンはもう飽きたので(笑)フィルタリングしながら出来るだけ聴かせない方向に。こうすることで次に入ってくる繋ぎのボイスが聞き取り易く出来て一石二鳥です。
ここで使うボイスは飛行機のフライトアナウンスです。「皆様にお知らせがあります。離陸準備が整いましたので煙草の火をお消し頂いてシートベルトをお締めください」という台詞でサビまでを煽ります。
本当はここで一気にサビに行きたいのですが、ここは日本流で「ここでいくとみせかけて一回タメて行かないの法則」(笑)に合わせまして間をボイスで埋めます。散々煽ったフレーズはフィルタで一端大人しくさせ、キックバングをキッカケにボイスがきて、ピッチエンベロープをかけたダブサウンドで上昇音、サビに入るタイミングが分からないとDJがパフォーマンス出来ないので(笑)ディストーションキックを4つ鳴らして、アウフタクト気味なフレーズに聴こえさせるようにフィルタを一瞬手前で戻してサビが開始。

サビは下からゆっくり上がって行く上昇系のベーシックフレーズを考えてたんですが、色々悩んだ末玉数の多いフレーズに決めました。最近はゆったりしたメロディアスなフレーズが流行ってるみたいなので、ここはあえて反抗的に挑戦です。
連打フレーズといえばアルペジオですが、耳の肥えた方なら「僕のアルペジオフレーズは少し違和感がある」とそろそろお気付きかもしれませんが、基本的に大事なArpフレーズは全部手で打ってます。アルペジオ機能は便利で面白いですが、一瞬突きたい内声がアルペジオ周期と合わなくて上手に突いてくれなかったり微妙な玉の変更タイミング調整なんかで僕からすると逆に面倒くさい事になるので、基本フレーズを打ってから気に入らない箇所とリズムのシャッフル具合などを任意に修正し、基本的なバス・内声・トップリードと横のラインに分けて音を拾いながらそれぞれのラインがちゃんと機能してるか確認します。
バスパートは基本的にベースの役割ですが、ベースは別にちゃんとあるわけで一瞬2本目の内声の役割に変身する事も可能なのでそのパートパートによって和音構成で肉厚の足りないところや要らないところを縫うように配置。トップは言わばメロですからそのままで、その二つを縫いつつ邪魔にならないフレーズを考えてからもう一度見直してそれらがポリリズムとして機能するようにチェックしていきます。ベースパートは8裏を突くBsが別にあるのでシンコペーションでは少々突込み気味でもなんとかスピード感を保てますし、メロはスキッピング気味に走ってないと速度が死にます。これら鉄則を守ればとりあえず当たり障りの無いものは作れますので(笑)大体出来たら次は音です。

音に関しての詳しい事は次回書こうと思うので今回は簡潔に書きますが、このアルペジオフレーズを作る際にどこを切るかがかなりポイントになります。Arpフレーズを作った事のある方は経験があると思いますが、音としてローをHPFなどで切るのは細くなってイヤだが、Arpにしたときに下のパートがベースと被ったりコンプの関係上音がデカくなりすぎたりして意図通りに行かないことがあります。自力アルペジオの利点はここにもありまして、例えば一番下を突くパートだけ全部抜き取って別の音に差し替えるなんて事も出来ますし、レイヤーしているなら同じリズムをキープしながら特定音だけ鳴らないようにする事も出来ます。今回のリードはゼータを中心に3レイヤーされた音ですが、音の調整はこの抜き差しで行きます。
リードとしての音はノコギリ、どちらかと言えばスーパーソー気味なギュインギュインした音で行きたいのでベーシックな音を作ります。こういう音はエッジが立ちますが、ローミッドの太さが足りないのでもっと胴のある重心の低いを作ってレイヤーし、調整していきます。輪郭を強調するのに丸みのエッセンスが無いと痛いだけなのでスクエアを中心とした音を重ねていくんですが、これはローがハッキリ聴こえて主張し過ぎるためにこの部分は音楽的に処理していきます。
トップが意図通りに鳴る様音を作った結果Pro53に差し替える事になりました。ミッドの胴部分に注目すると太さはあるのでこのままにし、ローがとんでもない塊になり、引っかかりを作ったフレーズが目立ちすぎて曲の速度感が失われ、Bsとも被ってブンブン言ってますので先ずは下では目立ちにくいノコギリを残してスクエア成分を全部カットしてみます。音符的に聴こえはいいのですが、まだブンブンと主張してますので、ノコギリ成分の音色のローの部分だけベロシティを下げ、少しだけEQでHPFとシェルビングして全体のレベルを揃えます。ここまできてトータルコンプされた音を聴くと今度はリードが立ち過ぎているので、どこがでしゃばってるのか聴いてみます。やはりスクエアが主張しすぎているのでトップだけベロシティを下げます。この時点でリードが意図通り、ミッドも肉厚がある、ローはベースと被ってない、という音が完成します。

これまでに色々と解説してきて凄く今更ですが、音を作るときは「シンセサイズ・音響・音符」が三位一体のものとして考えると簡単です。音色そのものも音の倍音の塊、つまり和音の塊ですし、音響的にカットや強調をしていく方法とそれらを音楽的に解釈していく方法など様々です。Bsが太くなかったら音楽的に邪魔にならない上5度に別のオシレータでこっそり被せてみる、別の音色で5度を足す、キックがキールートにチューンされていたらBsと被ることが多いわけでその倍音をEQで削ってやるなどなど、こういう考え方ですね。

話は戻りましてサビから2ヌケです。1ヌケでハードな導入を使いましたから、この部分でバランスを取らないとまた印象が偏ってしまいます。折角オケヒ的なテラーヒットがあるのでこれを利用してハード系お約束の3連フレーズで攻めてみます。
ここでの醍醐味はリズムが変わることとでアップダウンを楽しむ良さだと思います。ハードコア的なフレーズが出来たら抜き差しを慎重に考え、徐々に漢らしくなるように調整。鬼シャッフルさせたクラップを3連と重ねる事で3連のシャッフル感が出ますから(4拍6連とのマッチング/ミスマッチングですね)これを利用してまだ足りない部分をハットで縫ったり強調したりしてうねりを出していきます。
このまま何事も無かったかのようにサビに戻すのは不自然すぎますから、テラーヒットの名残が残るようにして拍頭を強調して誤魔化します。ドサクサに紛れてArpフレーズを下からフィルタで開いて連打フレーズ。またすぐ行くと怒られるので(笑)転換を誤魔化すためにも間を入れてサビに戻します。

1サビより盛り上がらないといけないので音符的な部分ではなくリズムを工夫してみました。1サビでは8小節ごとに区切りとしてのフィルインを少し強調気味にしてあるので、これを気付かれない程度に「行きっぱなし」にしてスピード感を損なわないように、そのまま流れるように作っておきます。これくらいしても2度目に聴くサビなので同じくらいの勢いに聴こえる筈です。耳とか印象って不思議ですね。

今回はこの辺で。次回はこの曲の音色について。

更新ご無沙汰しております、ゴメンナサイ・・・。
いつもながらに良い展望のニュース、イヤだったり大変だったりする出来事に翻弄されながら頑張っています。
アーティスト業以外で最近はハウスとかエレクトロハウス、姫ハウス(?)の注文が妙に多いのですが、流行ってるんでしょうか?この風潮は僕がトランスを始めるキッカケになった空気と傾向が似ている気がします。なもので、この先xign名義としてもハウスをやっていくことになるかもしれません、先ずはちょっと頑張って研究してみます。

そうですねえ、あとはここにきてまた急に「Listen to your heart」の人気が戻りつつあります、どうしてでしょう?? TOKYORAVEに入れてもらったからでしょうか?TEN君のお力でしょうか(?)、兎に角アリガタヤです。NO WAY OUTのt-xignリミックスもお陰さまで耳にする評判は上々です。本当はメガトラ用に制作された曲なんですが、先日発売になりました「POSHH!」にも先行で収録される人気ぶりです。支持してくれてる皆さん、かけてくれるDJの皆さんに感謝デス。


とりあえずここでは主に新作の事を中心に触れていますので、新曲の話です。
近日中にお披露目出来る様になると思いますが、今は「LET UR BODY ROCK」のリミックスの制作をしております。気に入ってる曲だけに手を入れるのは少々大変でした。

リミックスするにあたって先ず一番の問題はリードでした。一番指摘されたのはテーマのラインが出てこないとのことで、これはCDでは問題ないと思いますが、ハコでは確かに少し聴き取り難い状態になります。ここで問題になってくるのがその対処法です。

音はスタック系の速いアタックを持つ音で速いパッシブのフレーズなのでパンパン言ってて欲しいのですが、これ自体に問題は無くともフレーズ自体が下のラインと組んだ和声とセットで成り立っており、ただでさえバックで鳴る多数のシーケンスの絡み合いで雰囲気作りをしてるのにこれを一箇所でも変更するとなるとどんどん音同志が喧嘩をして潰し合いをしますので良い結果になりません。オリジナルでは輪郭を強調するなど色々工夫をしているわけですが、これで出てこない、聴こえないということになると対処が難しくなります。

次にエフェクトですが、このフレーズは玉数の多いフレーズの裏拍に絡んでくるディレイも含めてフレーズの一部となっているために深めにかかっているわけですが、このディレイのせいで音が奥に引っ込むという現象も生まれます。切ってしまうのは簡単ですが、これではフレーズ自体が変わってしまい、意図したフレーズのリズムが崩れてしまうので音楽的に問題が出ます。

これらの問題をどうしたものかというのが最大のテーマでしたが、散々別の方法で試した結果、オリジナルの状態がベストであり、どこか触ると他が死ぬという状況をみて仕方なくフレーズ自体を換えてしまう作戦に出ました。こうすることで最初の和声の問題も解決し、リードを立たせるための音色変更も容易、フレーズが違うためディレイ問題で悩まされることも無い、と全て解決します。

具体的には和音感がある程度保てるようにナメるフレースに変更し、ハモらなくてもそこそこ聴けるようにするフレーズに。これだとパンパンとリズミカルに打つフレーズと対照的になってしまうため、以前のイメージを少し残すためにトップで拾う音だけはリズミカルになるように。和音間が薄れてしまうのは否めないので、一本だけ内音役のパッドでロングトーンフレーズを足して、残りは強調と和声補完で連打めなシーケンスを1本置いて雰囲気が出来たので完成です。

最初は聴き慣れないので違和感がありましたが、10回ほど聴いてるうちに「これはこれ」と思えたのでこの状態で採用にしました。


今回はこのリードをいつも以上に主役としましたので、残りの音はそこを縫うように設置していきます。「音はぶっとく」との注文もあったので、キックにもある程度ローを持たせてコンプで締め、ベースもいつも以上に取り囲むように配置、全体をコンプで過剰に押さえつけた雰囲気で仕上げていきます。

これで一番心配だった部分がいけると判断しましたので、次にAメロとヌケ(ブレイク)、詰めの部分を作っていきます。ブレイクは以前のフレーズを使うことで結果としてサビと違うものになるのを利用し、可能な限り流用。
サビのフレーズが変わったことで曲全体のリズムも変わってしまったため全部いちから作り直しを。
1番と2番のブレイクが似るとメリハリがなくなりそうだったので、アルバムに収録したオケバージョンがあるのを思い出し、あのままでは使えないのでオケパートをサクっと新たに作り、ハメ込む。
最後にAメロですが、元々ボコーダーボイスを中心としたディスコロック的なリズムがあるフレーズで全体を仕上げていましたが、サビのフレーズや音傾向から考えてもう少し暗黒感がないといけないと判断し、「これは使えない、これも使えない」と元のフレーズを削除していった結果殆んどのフレーズが流用できなくなったため、結局全部一から作り直しました。イントロの最初の部分だけその名残を残してありますが、ハコで聴く皆さんはその前にかかってる曲とミックスされて耳にすることは無いと思います(笑

というわけで全て新たに生まれ変わった新生LET UR BODY ROCKをお楽しみに!

急に雨が降り続いて寒くなったり突然猛暑になったり妙に蒸したり・・・気温変化が激しい毎日です。風邪などはひかれてませんか?十分ご注意して下さいね。

さて、今日は新曲の話ですね。色々と用意してるんですが、最初にお届け出来そうなのは某Uさんの曲のリミックスです。メガトラにも入ったことがあり、今でもタマにかかる曲なので原曲をご存知の方は多いと思いますが、もし聴いたことがないバージョンが聴こえてきたら、それがt-xignリミックスです。早ければ今週のATOMのラブトラで聴けるんじゃないでしょうか。
かなり前から注文があった曲なんですが、なんだかんだあったりして伸び伸びになっていて、ここにきて改めて催促されたので急ぎで作ることになりました。
FARMさんには僕なりに感謝していて、FARMさん用に新曲を用意しないとな、と思っていたので、とりあえずはこの曲をそれに当てはめたいと思います。評判がどうなるか今から楽しみです。


・アレンジについて。

リミックスの話題になったので、ついでに僕のリミックスや編曲に関しての考えを。

もう察しが付いてる方も多いと思いますが、僕はあまりリミックスをしません。というのもあまり好きではないんです。これは音楽を始めた当初からの考えで、初心者な頃からコピーとかカバーなんかもあまりして来なかった経緯があります。理由は単純で「人の曲をカバーしてる時間があったら一曲でもオリジナルを書いた方が身になるんじゃないか」という考えからでした。
どれだけアレンジに凝っても編曲には変わりなく、どこまで行っても「人様の曲」ですから、オリジナルに比べ遣り甲斐が少ない気がしてしまいます。勿論やり始めると楽しいし「こう来るとは思ってないだろう」とか「この曲を書いた時点でこのパターンは頭に無かった筈」という作家の裏をかくところに楽しみは見出せますから、面白いのは面白いんですけどね。
そういった当初からの名残があってか、リアレンジ、リミックスが主流のクラブミュージックを作るようになってからもあまり作りたがらない傾向にあります。

トランスを始めて一つ感心したのは、この業界ではリミックスをオリジナルのように扱う傾向があることです。ただでさえ日本では編曲権というものがかなり軽んじられているので、これは非常によい傾向だなあと思います。
音楽を作られない方には分かり難いかもしれませんが、編曲と言う作業は一番地味で一番テクニカルで、なのに一番一番軽視される作業パートなんです。コード付けを少し換える、楽器や音楽的なパートを少し変更するだけでまるで別の曲のように変わってしまいます。だから面白くもあり、同時に危険な要素を持った担当なんです。
リミックスというものにも色んな種類がありますが大抵において編曲要素はあります。なのでリミックスという形を通してこれだけ編曲にスポットがあたり、また評価されるというのは非常に稀で素晴らしい事だと感じます。もっとウタモノの業界でもこういった流れが生まれるといいのになあと思いますね。

どうしても『やっぱりオリジナルがいいよね』と言われてしまいがちな現実がありますよね。ファーストインプレッションはやはり凄いもので「これがホンモノ、他は偽者」と捕らえるからか、「最初に聞いたものが一番良いと感じてしまう」からはか、理由は分かりませんが人間と言うものはそういうものですよね。リミックスをするということは先ずそういった大きなマイナスを背負うところから始まります。
なので折角やるからにはより一層「原曲よりこっちの方がいいよね」と言われるくらいのものは作りたいと思ってしまいます。また同時に、そう言われている曲には敬意を評したいなとも思っています。
ダンスミュージックは特にそうで、ライターが最後の工程まで一人で作るのが殆んどなものですから、作曲家が同時にアレンジャーでもあり、編曲だけでオリジナルより良いと評価されると言うことはその曲を生んだ作家よりもその曲が本来持っている良さを引き出せたという意味でもあるわけですよね。それって凄いことだと思いませんか?

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音楽屋さん
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映画鑑賞 などなど
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作曲、プロデュースからエンジニアリングまで、曲が出来るまでの全ての工程をなんとなくそしてぼんやりとこなす人。ジャンルはポップス、ロックからダンスミュージックまでなんでもやります。最近はすっかりハウスの活動が中心になってマス。
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