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久々に書きます。
ここを始めてから改めて感じるのですが、書き物をするって難しいですね。
僕はブログは日記とは違うと思ってる派なので(日記自体がコンテンツになってる場合はそれでいいと思うんですけど)僕が今日はこんな事がありましたーとか書いてもツマンナイでしょうし、仕事のことだと書けない内容も多いし。あんまり小難しいエッセイ的な話を書いても取っつきにくいでしょうし、こうやって構えてしまう事もあって中々筆を執る事が出来ません。
とりあえず今回は無難に制作的な事を(忘れないうちに 笑)書いておきます。
今回のお題は「I want U」の新しいリミックスについてです。
「overdrive」や「ヒーロー」などと一緒に7/17に発売されますtastumakiのコンピにボーナストラックとして収録されますので、よかったら買ってクダサイマシ!
こちらの曲、ちょっと反応を見たかったこともあり実験的に作ったスタイルの曲なんですが、フレンチエレクトロポップな仕上がりにしてみました。
「リミックスらしいいわゆるリミックスを作りたい」って事もあって、日本向きな感じを意識しすぎると想定してる方向性とは変わってしまって落としどころが見えなくなってしまうので、今回は日本人の好みみたいなものは意識しないで作ってみました。それもあってこの曲はmusieに上げずにマイスペと、後にお話ししますコンテストのトライアル曲として提出してみました。
今回のサウンドのお題の一つに「僕があんまり好きではない音色を羅列する」というものを設定しました。というのもフランスを中心とした音源を聴いていくうちに感じた一番の印象は「こういう音は好きじゃないなあ」「こういう音は滅多に使わないなあ」と言うものばかりで、要するに僕の好みをことごとく外していけばアチラなサウンドになるんじゃないかなと楽観的に考えました。これを踏まえてオリジナリティも模索していかないといけないので、とりあえずはアレンジが頭で鳴り始めたところで音作りから始めます。
先ずはキックなんですが、大抵においてノックが恐ろしく強くて重心た高め、ペチっとしていて胴の詰まり具合が少なく、ローはある程度あるけどブーンって鳴る、というような傾向をよく耳にしました。加工された状態前提でメジャーな音でいいますと、909より808的な音ですね。昨今のエレクトロポップの中で嫌いな音色No.1はこのキックです。
料理って、大したものでなくても自分で作ると結構美味しいじゃないですか。この法則を利用して(笑)昔から少しずつ作り貯めしてあるライブラリに一切手をつけずにイチから、波形からキックを作ってみました。
単純な波形で構成された言わば音階感の少ないBs音からキックを作っていくわけですが、今回はスクエアをPro53、ノコギリをそこらのフリーで落としてきたPSG音源モドキ、サインはEM-1を使ってブレンドしていきました。各種パルスは、今回はノコギリなんかを潰せば事足りるので使いませんでした。
一種類のシンセに絞らなかったのは、それぞれのシンセが持つ鳴り方の特徴を適切に捻出出来る純波形を使いたかった事と、それぞれ波形を直接EQ出来た方がバリエーションが作れると思ったからです。ペイオフで諦めた部分は一台完結だったら可能なoscシンクやFMなどですが、もし必要になった場合でもサンプラーなんかに突っ込めばこの後の段でも如何様にもこねくり回せるので先ずは一旦この部分を諦めました。
基本となる音を3つ程度作り、主に波形ごとのアタックやリリースやPMのパターン(速度)違いも含めて録音していき、簡単な波形編集を施した後にBatteryに投げ込んでサンプルとしてライブラリ化しました。
とりあえずきついアタックを捻出・保持しないといけないのでコンプゲートには相当気をつけました。キック作りに欠かせない様々な歪みに関しては、あまり極端にやっていくと胴がついてしまって「いわゆる909系」に近づいてしまうので、「レトロ音源をなんとか使えるところまで持って行きました!」な感じにするために手加減を。
主にフィルタ部やそれらプラグインで予め波形ごとに必要最低限の部分は加工を施してしてあるので、わりとすんなりいきました。コンプ段でもサチレーションを含む歪みを作るわけですが、可能な限りアタックの輪郭が強調される部分にだけかかるようにし、主に倍音を整えるコンプ本来の役割に徹しました。
最後に帯域抜き出し(分割)→ローエンハンスと位相操作→EQ→コンプ でできあがりです。必要だと思われる基本となる波形は腐るほどライブラリ化してあるので波形から作ったのは実に数年ぶりですが、なんとかなりました。
で結論ですが、少しは愛着が沸きましたが、やっぱりあんまり好きな傾向のキックではないですね(笑
スネアは色々検討した結果、確かリンドラを元波形としたものを使ったと思います。サンプラーでPMカマして、基本ピッチも決めて、EQ→コンプで終わりだったとお思います。生のスネアも重ねてるんですが、これはサンプルタンクだったと思います。歯切れ良くするためにゲート処理ではなく、両者をレイヤーした状態でそれぞれのエンベロープのリリースで調整しました。
他のパーカッションは既存ライブラリから適当に。
キメの「ズパーン!」は生スネアとタムをレイヤーしてビットクラッシュしてEQコンプ、リバーブをドッバーとかけて終わりだった気がします。
音色ですが、今回のテーマに沿って考えた結果、可能な限りスクエアの代わりにパルス系のえぐれた波形で輪郭を出して前に出していく方向にしました。これはベースもリードも同じです。スクエアの輪郭成分が欲しいときは可能な限り帯域を絞り込んだエンハンス処理で逃げ切りました。
サビ始まりのところではBsがリード兼になるフレーズがあるのである程度目立って貰わないといけないんですが、後半にリードフレーズが入ってくるので似た波形にすることでコイツに当たっちゃうと元も子もないので、Bsを引っ込ませるのではなくある程度前に出した上でリードを「もっと」前に持ってくる方向で考えました。最初のバージョンは死ぬほど目立ってましたが、仕上がりを聴いて最後に加減しました。
今回もう一つ決め事としていたのはBsを歪ませない事。一言で歪みと言っても様々な種類や手法がありますが、今回はDist的な方向はナシにして、歪ませるとしてもロービットでローファイな感じにしようと思いました。
Bsはそこらのいつもの音源でちゃちゃっと作れたんですが(フレーズ化するために3種類が抜き差しされながら鳴っています)、リードと喧嘩しないで上手に前に出てくれるものを検討した結果、主役はSiD系で行く事にしました。
使った波形はノーマルなものですが、こいつの特有のジャリジャリしたフィルタをがっつりカマして高域の特定倍音を過剰にブーストし、ビットクラッシシュしてジャキジャキにしながら天井を取りました。Qを絞ったピンポイントなEQはやはり音量にムラが出てしまうので、余計なオシレーションノイズとロービット化した事による波形のエッジのデジタルノイズを緩和するためにハイの軽いシェルビングと暖色系のコンプを幾つか試し(結果URSの1980を使いました)質感が残る程度に角を取るトリートメントを。
全体的なミックスとサウンドカラーですが、ここでも一苦労です。
一番問題になってくるのが普段扱わない波形をふんだんに使っている事で扱い慣れていない倍音をもってる音をハンドリングすることです。最初は何をやっても思った感じに鳴らなかったんですが、途中でコツが掴めてきてなんとか収まりました。
ミックス傾向も変えるために空間処理も普段はあんまりやらないスタイルにしてあります。
奥に伸びる空間を好みの1/3くらいに想定して近接感を出来るだけ強調。これで音を逃がせる箇所は近接の左右と上下だけになるので帯域分担をいつもよりシビアに(上下)、左右はもう位相操作しかないので、ハコでかけても芯が出るようにメインの音を中心に定位は基本センターで、エッジだけ引っこ抜いて操作する事で広がりを。
今回はボーカルが主役ではないので前から奥まで三段階あるとすると、リードとキックスネア→VoやBs→その他、といった配置になってます。位相を弄ることでEQしたり音量差をつけるのとはまた違った感じで輪郭線を強調したり緩めたりして前後感配置にも役立ちます。
これでヘッドホンでもステレオスピーカー環境でもハコでもある程度の鳴りに仕上がったと思います。
最終段のコンプ処理ですが、これはパーツごとにコンプゲートを丁寧にやっていたので結構すんなり終わりました。近接感があるのが今回のミックスの趣旨なので、シャッフル感を強調するようなしゃっくりしてるコンプゲートが結構キモになってきますし、あとで全部を整理するのは大変だろうと思い、リズム担当セクションごとに3つに分割して整理してありました。サイドチェインで引っかかりに統一感を持たせるのも楽デス。
前にもこれに似た処理をした事があって最後に少し楽出来た覚えがありましたのでまたやってみたんですが、やはり最後の整理が楽でいいですね。こういうミックスには向いてる手法だと改めて思いました。
と今回はザックリとこんな感じでしたが如何だったでしょうか。
それでですね、アパレルのDieselがサウンドコンテストをやってまして、僕も応募してみました。以下のアドレスにそのポータルを作ったんですが、作期間限定ですので宜しければガンガン聴いてやって下さい。未発表音源なども含め、全曲フルサイズで上がってます。
http://dum.diesel.com/artist/xign
選ばれると最終的にはフランスで行われる世界選抜のイベントに出られるらしく、どうにかならないかなあ、なんて。賞金とか契約どうのとかではなく、こういう特殊なプライズが付いてるコンテストってなんかいいですよね。
もっと多くの、幅広い人に自分の曲を聴いて貰うチャンスが欲しいデス。
ではまたー
2年くらい前に聴いたfry awayがあったので
もしやと思ってうかがわせていただきましたー。
未だにfly awayのfullを聴いたことは無いですが、
自分の中の超名曲です(笑)。
ここをみてハウス系も手がけられるのはさすがだなーと思うばかりです。
何にもできませんがずっと応援してます!
これからもいい曲ガンガン待ってます!。
応援有り難う御座います、そういった声が無ければやっていけません、感謝です!ハウスでも一旗揚げられたらなあと頑張ってます、今後とも宜しく御願いしますー
recently dont have much time to do my personal work, but im already working on a few new tracks, so there might be some news i can tell soon if im lucky enough to take those chances :)
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